知っておくと便利!Evernote/Notionで大切な情報をパッと探せる検索術
はじめに:せっかく保存した情報、どこにいったか分からなくなっていませんか?
こんにちは。「情報整理スタートガイド」へようこそ。 デジタルツールを使って情報を整理することに興味を持っていただき、ありがとうございます。前回の記事で、紙の情報をデジタルにするメリットや始め方についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
いざデジタルで情報を整理し始めて、「たくさん保存したけれど、どこにしまったか思い出せない」「必要な時にパッと見つからない」といった経験はありませんか。まるで、たくさん引き出しのあるタンスの中から、目的のものを探すような感覚かもしれません。
ご安心ください。デジタルツールの本当の強みは、実は「探しやすさ」にあります。 今回は、EvernoteやNotionといったデジタルツールで、大切な情報を迷わず、そして素早く見つけ出すための「検索のコツ」について、初心者の方にも分かりやすくお話しします。この方法を知れば、情報はあなたの強い味方になってくれるでしょう。
紙とデジタルの「探し方」の違いをご存知ですか?
紙で情報を管理していた頃は、書類をクリアファイルに入れたり、棚に分類したりして、実際に「場所」を覚えて探していましたよね。例えば、「あのレシピはキッチンの引き出しのファイルにあったはず」というように、目で見て、手で探すのが一般的でした。
しかし、デジタルツールでの情報探しは、これとは少し違います。デジタルツールでは、まるで図書館の蔵書検索システムのように、「キーワード」を使って情報を呼び出すことができるのです。何百、何千もの情報の中から、あなたが入力した言葉にぴったりのものを、あっという間に見つけ出してくれます。これが、デジタルツールで情報整理をする最大のメリットの一つと言えるでしょう。
Evernote/Notionで情報を「探しやすく」するための基本
では、EvernoteやNotionで、目的の情報をパッと見つけ出すためには、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。基本的な考え方と、具体的な方法をご紹介します。
1. キーワードで探す:基本の検索窓を使ってみましょう
ほとんどのデジタルツールには、必ず「検索窓」という文字を入力する場所があります。パソコンなら画面の上部や横、スマートフォンのアプリなら虫眼鏡のマークをタップすると出てくることが多いです。ここに、あなたが探したい情報に関連する言葉を入れてみてください。
例えば、「今日の晩ご飯のレシピ」を探したいなら、「鶏肉 レシピ」や「カレー」といった言葉を入力します。すると、その言葉が含まれている情報が一覧で表示されます。これは、私たちがインターネットで何かを調べる時に、検索サイトに言葉を入力するのと同じ感覚です。
2. タイトルやメモに工夫を凝らす:後で探しやすい「目印」を付ける
情報を保存する時に、ちょっとした工夫をするだけで、後でずっと探しやすくなります。
-
分かりやすいタイトルを付ける 情報を保存する際、「無題」のままにしておくのではなく、その内容がすぐにわかるようなタイトルを付けることが大切です。「写真」というタイトルよりは、「2023年 運動会写真」の方が、ずっと分かりやすいですよね。 レシピなら「鶏肉と大根の煮物(母直伝)」、学校の配布物なら「〇〇小学校 遠足のお知らせ 2024年5月」のように、具体的に書く習慣をつけましょう。
-
「タグ」を付けて分類する EvernoteやNotionには、「タグ」という機能があります。これは、一つ一つの情報に「目印のシール」を貼るようなものです。例えば、レシピには「和食」「時短」「鶏肉」といったタグを、学校の配布物には「〇〇小学校」「お知らせ」「学年」といったタグを付けることができます。 一つの情報に複数のタグを付けられるので、後で「和食のレシピ」というタグで絞り込んだり、「時短料理」というタグで絞り込んだりして、効率的に探すことができます。初めは「レシピ」「学校」「家計」など、大きな分類から始めてみるのがおすすめです。
-
メモの中に具体的な言葉を入れておく 情報を保存する際に、内容を説明するメモを少し加えることも有効です。「このお店は駅前にある」「〇〇さんの連絡先」など、後で探すかもしれないキーワードを意識して書き加えておくと、キーワード検索の時に見つかりやすくなります。
3. ノートブックやデータベースを活用する:情報を「引き出し」に整理する
Evernoteには「ノートブック」、Notionには「データベース」という機能があります。これらは、情報を整理するための「引き出し」のようなものです。
-
Evernoteのノートブック: 例えば「レシピノートブック」「学校行事ノートブック」「家計ノートブック」といった形で、テーマごとに情報をまとめておくことができます。検索時に「このノートブックの中から探す」と指定すれば、より効率的に目的の情報にたどり着けます。
-
Notionのデータベース: Notionのデータベースは、表計算ソフトのように、情報を項目ごとに管理できるのが特徴です。例えば「レシピデータベース」を作り、「料理名」「食材」「ジャンル」「調理時間」といった項目を設定して情報を入力しておけば、「鶏肉」で「30分以内」の「和食」レシピだけを絞り込む、といった高度な検索も可能になります。最初は少し難しく感じるかもしれませんが、慣れると非常に強力な味方になってくれます。
4. 写真や手書き文字も探せる便利な機能(EvernoteのOCR機能)
Evernoteには、写真に写っている文字や、手書きのメモの中の文字も認識して検索してくれる「OCR(オーシーアール)機能」という便利な機能があります。 例えば、スマートフォンで撮影したレシートの写真や、紙のレシピを手書きで書き写したメモの中の「牛乳」や「〇〇スーパー」といった文字まで検索で見つけ出してくれるのです。 これは、紙の情報を写真に撮って保存する際に、非常に役立つ機能です。わざわざ文字を打ち込まなくても、後から写真の中の文字で探せるというのは、紙の整理では考えられないことですよね。
具体的な活用例と検索のヒント
私たちの日常生活で、EvernoteやNotionの検索術がどのように役立つか、具体的な例を見てみましょう。
-
レシピを探す: 「今日の晩ご飯は鶏肉を使った料理にしたいけれど、何を作ろう…」そんな時。 検索窓に「鶏肉」と入力し、「和食」や「時短」といったタグで絞り込んでみましょう。あっという間に、たくさんのレシピの中から、今日の気分にぴったりの一品が見つかるはずです。
-
家計簿関連のレシートを探す: 「先月の電気代、いくらだったかしら?」 レシートをEvernoteに写真で保存している場合、検索窓に「電気代」と入力し、さらに「2023年11月」といった日付のキーワードを追加すると、目的のレシートがすぐに表示されます。Notionのデータベースを使っている場合は、「費目:電気代」「月:11月」といった条件で簡単に絞り込めます。
-
子供の学校の配布物・行事予定を探す: 「来週の運動会の持ち物、何だったかしら?」 学校からのお知らせをデジタルで保存している場合、「〇〇小学校」「運動会」「持ち物」といった言葉で検索してみてください。配布物のタイトルや、メモに書き加えた内容から、必要な情報がすぐに手に入ります。
-
趣味の情報収集: 旅行の計画や、ガーデニングの記録など、趣味で集めた情報も検索でパッと見つけられます。「〇〇温泉 旅行計画」「バラ 育て方」といったキーワードで探せば、情報が山積みになることなく、いつでも必要な時に引き出すことができます。
まずはここから!検索上手になるための一歩
デジタルツールでの検索は、慣れるまで少し戸惑うかもしれません。でも、大丈夫です。まずは、たった一つのことを意識するだけで、大きく変わります。
それは、「情報を保存する時に、『後でどんな言葉で探すか』を少しだけ意識してみる」ことです。
例えば、新しいレシピを保存するなら、「このレシピは『鶏肉』で探したいな」「『簡単』という言葉も入れておこう」と考える習慣をつけてみてください。 そして、初めは「レシピ」「学校」「家計」など、ざっくりとしたタグを付けてみることから始めてみましょう。
まとめ:検索機能を使いこなせば、情報はあなたの「第二の脳」になります
デジタルツールでの情報整理は、単に紙を減らすだけではありません。本当に価値があるのは、保存した情報を必要な時に「見つけ出せる」こと、つまり「検索」機能を使いこなせるようになることです。
EvernoteやNotionの検索機能を上手に活用すれば、あなたの記憶だけでは追いつかないほどの情報を、まるで自分の脳の一部のように活用できるようになります。 「どこにしまったか分からない」という悩みから解放され、もっと安心して日々の生活や趣味の時間を楽しめるようになるでしょう。
焦らず、少しずつ、検索のコツを試してみてください。きっと、デジタルツールがあなたの頼れるパートナーになってくれるはずです。 次は、さらに具体的な活用方法についてご紹介していきますので、どうぞお楽しみに。